ジェットバス取り外し後の穴塞ぎが出来ました
ジェットバスが故障などで不要になり取り外しても浴槽の穴を塞ぐ事が出来ない問題は解決出来るかもしれません
※INAX以外のメーカー ( TOTOやNORITZ ( ノーリツ ) など ) のジェットバスにも対応出来るかもしれませんので参考にして下さい。
【 目 次 】
穴を塞ぐ部品がない
ジェットバスが故障などでいらなくなり施工業者に取り外し工事を依頼したら
「吸水口の穴を塞ぐ部品がない」
と言われてしまう事があります。
私の所のINAX ( イナックス ) のジェットバスでは吹き出し口は取り外して市販の「バス用化粧蓋」で塞いでくれましたが、吸水口とその配管は残したまま外壁付近で止水すると言う工事で終わってしまいました。
▼ この部品を使う吸水口でした
個人で問い合わせ
サポートに問い合わせ
工事後に以前ヘアーキャッチャーが破損して修理をした時に別の部品に交換された事を思い出したのでもう一度問い合わせしてみようと思いました。
私が直接LIXILのサポート ( INAX製品のサポートはLIXIL (リクシル) に統合されています ) に問い合わせた時も
LIXILサポート:
「お調べ致しましたが (施工業者) 様がおっしゃられた通りジェットバス閉塞部材の用意は無く、対応は難しいようです。」
LIXILサポート:
「合わせまして別途部材を使用しての穴塞ぎ作業もLIXILで行うことは難しいとの事です。」
と言う回答でした。
他の方法は?
配管が残ったままですとそこに風呂水が入り込み、水垢やヘドロなどの汚れが溜まり浴槽に流れ出す事になってしまいます。
ライニング補修や浴槽の交換と言う方法もありますが費用が高額になってしまいます。
後は素人に出来るのはゴム栓等で塞ぐ事ぐらいでしょうか?。
このままだと泣き寝入りする事になるので「何か他に穴を塞ぐ方法は無いか?」とLIXILのサポートに食い下がると
LIXILサポート:
「以前と同回答で恐縮ですが、在来浴室用のジェットバス付き浴槽につきましては、穴塞ぎの部材を過去からご用意していない状況です。」
と言う回答に加えて「補足」として
LIXILサポート:
「ユニットバス向けでJBC-H62(LX)・JBC-H65-120(LX)等の部材がございますがこちらが使用できるかは現場の状況次第になります。」
LIXILサポート:
「浴槽裏からの作業スペースの有無や部材の確認の為 ( 施工業者) のご連絡先を教えて頂く事は可能でしょうか?」
と、「ユニットバス向け浴槽穴塞ぎ部材」の情報が新たに得られました。
新たな部材情報
この「ユニットバス向け浴槽穴塞ぎ部材」を使用する為の
- 浴槽裏で作業するスペースがある
- 施工業者を自分で手配出来る
と言う二つの条件がクリア出来るならば
『今まで諦めるしかなかったジェットバスの穴塞ぎが出来るようになります』
この条件についてLIXILのサポートから送られて来た部材の資料を使ってご説明いたします。
新たな部材の説明
LIXILのサポートから送られて来た浴槽穴塞ぎ部材「バスキャップ」「ツバ大座金」の資料を使ってご説明いたします。
▼ 部材・「バスキャップ」「ツバ大座金」
バスキャップ:JBC-H62 (LX)
「バスキャップ」はホームセンターでも見かける市販品とほぼ同じ物です。「バス用化粧蓋」「浴槽化粧フタ」「バスメクラキャップ」とも呼ばれます。
この部材ですが、本来は浴槽内から一人で作業出来ます。長方形の部分を浴槽の穴から浴槽裏に出し、中央のネジを締めて浴槽を部材で挟み込む事で穴を塞ぎます。
私の所でもジェットバスの吹き出し口の閉塞部材として使われています。
ただし、「バスキャップ」単体では55ミリ程度の穴までしか塞ぐ事が出来ません。
私の所では吸水口を取り外した時の穴の大きさは72ミリなので塞ぐ事が出来ません。
ツバ大座金:JBC-H65-90(LX) 及び JBC-H65-120(LX)
「ツバ大座金」は単体で使用する部材ではなく「バスキャップ (バス用化粧蓋 内締め) 」と組み合わせて使用する浴槽穴塞ぎ部材です。
「ツバ大座金」を浴槽の穴にあてがった上で「バスキャップ (バス用化粧蓋 内締め) 」を使用する事でより大きな浴槽の穴を塞ぐ事が出来る様になります。
▼ 作業・「ツバ大座金」の取り付け手順
「ツバ大座金」は「JBC-H65-90(LX)」が56~65ミリの浴槽の穴に、「JBC-H65-120(LX)」が56~90ミリの浴槽の穴に対応出来ます。
ただし、「ツバ大座金」は
『浴槽内と浴槽裏の両側で使用する』
必要があります。
これが大きな問題になります・・・。
新たな部材を使う為の二つの条件
浴槽穴塞ぎ部材「バスキャップ」「ツバ大座金」を使う為の条件についてご説明いたします。
1. 浴槽裏で作業するスペースがある
「ツバ大座金」は浴槽内と浴槽裏の両方で使用しないと「バスキャップ (バス用化粧蓋 内締め) 」を固定できません。
その為には「浴槽裏で作業をするスペース」が必要になります。
ユニットバスには「点検口」があるのでこれを外して浴槽裏での作業ができます。
しかし、LIXILのサポートが言う「在来浴室用のジェットバス付き浴槽」は工場で浴槽に吸水口や吹き出し口の部材や配管があらかじめ取り付けられた状態で出荷され、現場でその配管と屋外に設置されたジェットバス本体を接続をする物の様です。
「アクアジェットJ施工説明書.pdf」と言う物がネット上にありましたのでそちらで確認しました。
この「浴槽の設置工事の方法」が問題になります。
私の所では浴室のリフォームに合わせて浴槽とジェットバスの設置が行われたので屋外のジェットバス本体の設置場所付近の外壁に「40センチ×35センチ程度の点検口」、要するに「穴」が作られ鉄板で塞がれていました。
「アクアジェットJ施工説明書.pdf」の中にも「点検口カバーセット」と言う物があると書かれていますが「オプション」扱いになっています。
私の所ではこの「点検口」から浴槽裏の吸水口や配管の取り外しや閉塞部材の取り付け作業が出来ました。
しかし、もしかしたら外壁に大きな穴をあける事が出来ない場合は配管の大きさに合わせた必要最低限の穴のみあける事で設置工事がされている事があるのかもしれません・・・。
LIXILがこの部材を「ユニットバス向け閉塞部材」としているのは「作業が可能な点検口があるか分からない事」が理由の様です。
しかしながら、閉塞部材についての問い合わせは通常は現場を良く知る施工業者が行う事なので「浴槽裏で作業するスペースがあるのならばこの部材が使えるかもしれません。」と資料を送って確認すれば良いだけの話ではないのか?と思いますが・・・あくまでも個人の意見ですが。
点検口があり、点検口カバーが外せるのであればご自身でも作業スペースの有無の確認は出来るかと思います。
と言う事で「条件1.」は
「屋外のジェットバス本体の設置場所付近の外壁に点検口があり、浴槽裏で吸水口や配管の取り外しや閉塞部材の取り付け作業が出来るスペースがあるか?」
となります。
2. 施工業者を自分で手配出来る
「LIXILに依頼すれば良いのでは?」と思われるかもしれませんが、それは出来ません。
LIXILとしては
LIXILサポート:
「弊社は、消費者さまへ直接の製品販売や工事請負の対応はあいにくできておりません。」
と言う立場なので自社から施工業者の手配はしてくれません。
私の所の浴槽裏の作業スペースの有無の確認の時も施工業者の連絡先を聞かれておりLIXILから人員の手配はありませんでした。
ですので「浴槽裏の作業スペースの有無の確認」も「閉塞工事」も自分で施工業者を手配する必要があります。
「ジェットバスの取り外し工事の前」であったり「工事を行ったのが最近の事」であるのなら施工業者の連絡先が分かるので良いのですが、時間が経ってしまっていると難しい問題になるかもしれません。知り合いの施工業者でもあると良いのですが・・・。
と言う事で「条件2.」は
「浴槽裏の作業スペースの有無の確認や閉塞工事を請け負ってくれる施工業者の手配が自分で出来る事」
となります。
まとめ
ここまでの説明をまとめますと
- 浴槽裏で作業するスペースがある
- 施工業者を自分で手配出来る
以上の二つの条件がクリア出来るならば
『今まで諦めるしかなかったジェットバスの穴塞ぎが出来るようになります』
簡単な条件とは言えないかもしれませんが。
私の所では吸水口を取り外した後の72ミリの浴槽の穴は「バスキャップ (バス用化粧蓋) 」と「ツバ大座金」の組み合わせで塞ぐ事が出来ました。
実際の施工例は【浴槽の穴塞ぎ施工例3種類】をご覧下さい。
ちなみにジェットバスのスイッチに関しては【ジェットバスのスイッチをDIYで取り外して穴を塞ぐ】をご覧下さい。
あとがき
私から提供出来る情報は以上になります。
私もこの業界の者ではないのでこれ以上の質問にはお答えできませんし、工事費は施工業者が各々決める事ですので・・・悪しからず。
仕上がりについては部材が目立つのが難点ですし、「ツバ大座金でより大きな穴に対応する」と言う方法も安易な対応策としか思えないので固定具合が微妙ですし耐久性にも疑問が残る・・・と言った印象は拭えませんが。
「ツバ大座金」の中央が直径48ミリの穴なので「バスキャップ」と共に位置合わせをしながら固定するのが大変で作業員泣かせだと思いますし・・・。
大型のバスキャップ等を作れば良いのに・・・とも思いますが工場で生産するとなると1000個単位とかになるので在庫を抱えたくないのかもしれませんし、単純に部材を大型化すると強度等の問題が発生するのかもしれません。
それでもゴム栓で吸水口を塞ぐよりマシですし、ライニング補修や浴槽の交換の様な大掛かりな工事では無いので費用も抑えられます。
何よりヘドロや水アカなどの汚れの心配がなくなります。
ちなみに、部材が「市販品と変わらない穴塞ぎ部材」と「追加部材」と言った「汎用品」なので他のメーカーの場合にも使える可能性はあります。
長い文章になってしまったので最後までお読みになられた方はお疲れ様でした。
もし、読んで頂いた方のお役に立てれば幸いです。
※ 尚、文中のLIXILのサポートの回答や資料については「Re: ジェットバスについて(確認)」( 2022/9/7 ) において二次利用の申告をした上で使用しております。